二人だからこそ

二人だからこそ出会いの場に求めるものは、互いが、互いに対して興味を抱いたり、より相手のことを知りたいと思える、そんな感情を抱ける関係なのではないでしょうか。
もちろん、出会いの場は、恋人が欲しいと考えている人が交際相手を見つけるための場ではあるのですが、自分の側の比重だけが大きい恋愛ではなく、最初から、互いが相手へと向けるベクトルが同じ大きさの恋愛がしたいと、誰もがそう考えてそうした場へ赴いていることと思います。

何故なら、恋愛における「好き」という感情は、他のものごとに対するそれとは違い、相手なくしては成り立たない感情であり、相手から返される「好き」なくしては成り立たない関係だからでもあります。

趣味や習いごとだけでなく、特定のキャラクターやペットへ向ける「好き」など、日常の中にはさまざまなものごとに対する「好き」という感情がありますが、それらは、自分の側からベクトルを向けるだけでも構わない、いわば一方通行の好きとも言うことができます。
また、アイドルや俳優といった人たちへ向ける好きの場合も、多くの人はそうした人たちから自分に対する「好き」が返って来るとは考えていないのではないでしょうか。

もちろん、そうした人たちは、応援してくれるファンに対して感謝の気持ちである「好き」を返すことはあるでしょうが、誰か特定の相手を対象にした場合のような「好き」でないことは、応援しているファンの側も理解していることでしょう。
ですから、そうした場合に抱く「好き」という感情と、出会いの場で求める「好き」という感情には、大きな隔たりがあるということがわかるでしょう。

恋愛における「好き」には、その気持ちをキャッチボールのように渡し合えるだけでなく、そうしたやり取りするにつれ、それが大きく育っていく、密度の高いものになっていくという楽しみもあります。
それは、二人の間に共通した「好き」があるからこそできることであり、その二人でなければできないことでもあるのです。

だからこそ、人は出会いの場で自分と同じベクトルを持ってくれる誰かを探そうとし、そうした相手を見つけるためにそうした機会を持とうと考えるのです。
そうして、互いがそうした気持ちにあることが確認できたところで交際は始まり、互いの情報を収集するだけでなく、自分のことを知ってもらう努力を重ね、よりスムーズなキャッチボールができるよう、そして、そのボールが大きくしっかりしたものに育つよう関係を深めてゆくものなのです。

  • 連載数:全5回
  • 紹介文:憧れを知ることは、恋愛を知ること。花も実も付けるのだということを忘れず二人で力を合わせて育てることがお勧めです。
2015.03.16